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O脚のお話

O脚14M

こんにちは。Dr.Kです。
私が医師になった頃、スーパードクターKという漫画がはやってましたが、私とは一切関係がありませんので・・・
えっ、「そんなことわかっとるわい!」って・・・
すいません・・・そうですよね

今日はO脚のお話です。

O脚は、小児整形外科外来を受診する患者さんの中で比較的多い疾患です。
なぜか?
それは、人間は2歳頃までは正常でもO脚だからなのです。(もちろん個人差が大きいので目立たない方も目立つ方もいますが・・・)

そういうわけで、1歳半健診で保健所から受診を勧められて来院される方、1歳過ぎて歩き始めてご両親が気付いたり、祖父母などに指摘されたりして来院される方がほとんどです。

上の写真は1歳2ヵ月でご両親が気にして来院された女の子です。
この年齢のこどもたちはだいたいレントゲン室を怖がることが多く、暴れて正確なレントゲン写真を撮ることが難しいのです。
写真でもレントゲン技師さんが支えた状態で撮影しています。
その甲斐あって、正確な写真が撮れています。

そうです!
小児整形外科をやるためには、小児の撮影に慣れた放射線技師さんも必須なのです!


他の病院からご紹介頂く方で、医師からはご丁寧な紹介状を頂くのですが、添付のレントゲン写真がとても使えるものでなく、もう一度わたしどもで撮り直さなければならないということが時々あります。
こどもさんにとっては、無駄な放射線被爆になるのでいい迷惑ですよね。

さて、O脚のお話に戻ります。

人間の下肢の形態(アライメントなどと言います)は2歳頃まではO脚、3~4歳ごろに逆にX脚になり、小学校に上がる頃までには成人の正常なアライメントになります。

写真のこどもさんはまだ1歳2ヵ月ですので、十分に自然に矯正される可能性があるわけです。

しかし、実はO脚の中にも自然に矯正される「生理的O脚」と、自然矯正されにくい「ブラウント病」というパターンがあります。
この両者は実ははっきりと区別することは困難でどちらともつかない境界領域の方もたくさんいらっしゃいます。いわゆるグレーゾーンですね。

ブラウント病というのは聞き慣れない方も多いと思いますが、簡単に言えば、成長期のこどもの骨が成長する部分での異常をきたす疾患の1つです。
膝から足首にかけての骨(下腿)の膝側(近位)の成長軟骨の内側になんらかの成長障害がおこり、正常に発育する外側に比べて内側の成長が悪くなるのでO脚になるわけです。

生理的O脚は自然に治っていきますが、ブラウント病は自然矯正がおこりにくいのです。
しかし中には生理的O脚のように自然矯正されることもあります。

つまり、生理的O脚かブラウント病かの境界もはっきりしないし、ブラウント病の中でも自然に治るものと治らないものがあるのです。
ややこしいですね・・・

写真のこどもさんは実はレントゲン写真上は生理的O脚というより、むしろブラウント病の疑いが濃厚なのです。
診断にはMD角(Metaphyseal-Diaphyseal angle; 骨幹端骨幹角)がよく用いられますが、その角度からいえば、ブラウント病の領域です。
ただ、ここであえてブラウント病の疑いと言ったかというと、2歳くらいまでは実際のところ、どちらかと断定することは難しいからです。

さて、このこどもさんは外来で特に何の治療もすることなく、経過観察をすることになりました。

この方の半年後、1年後にどうなっているかは次回のブログでご紹介します。

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プロフィール

Dr.K

Author:Dr.K
小児整形外科医のDr.Kです。
小児整形外科っていうジャンル、ご存知でしょうか?
こどもが病気になると小児科にお世話になると思いますが、手足などの運動器に異常がある場合、一般の整形外科にかかること多いですよね。
実は、こどもの運動器は単なるおとなの小型版ではなく、診断や治療に対する考え方がまったく異なることが多いのです。
まだまだ日本では認知度が少ない、希少種の小児整形外科医師の一人として小児整形外科をより広く知って頂けたらと思い、ブログを始めました。
私が日常よく遭遇するのは以下のような疾患ですので、話題の中心もそのようなものが多くなると思います。

先天性股関節脱臼(発達性股関節脱臼)、先天性内反足、筋性斜頸、O脚、X脚、内旋歩行・外旋歩行、先天性四肢形成不全、骨系統疾患(軟骨無形成症など)、側彎症

なお、デリケートな内容を扱うこともありますし、個人情報の保護の観点からも、個人が特定されないように最大限配慮したいと思います。
都合の悪い記事があれば、必要に応じて迅速に対応したいと考えていますのでご連絡歓迎いたします。

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